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「緑あふれるタワーマンションの天国と地獄の境界線」

地球温暖化が叫ばれる中、二酸化炭素の排出量を減らそうと都会のマンションにも緑化を、という流れがさかんです。

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写真は、2014年にミラノに建設された、イタリアの建築家・Stefano Boeri氏が設計した5,800本の木と暮らせるタワーマンション「Vertical Forest」 。
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コンセプトは「植物たちの家、そして人と鳥たちの家」。


人と生き物との関係性を大切にしながら、生物多様性のある建築を模索するプロジェクトで、

太陽光を適度に跳ね返すことで断熱の効果があるだけでなく、湿度の調整にも一役買ってくれるそう。

環境面でももちろん優れており、建物全体で年間約30トンの二酸化炭素を吸収し、約19トンもの酸素も生み出してくれるようです。

 

まさに天国です。

 

・・・しかし地獄への境界線はどこに潜んでいるかわかりません。

 

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こちらは、四川(Sichuan)省成都(Chengdu)に2018年に建てられたタワーマンション群です。

 

大都会で緑に囲まれる暮らしを提案した実験的な集合住宅は、売り出された当初、「階層的な森林」の中での生活を約束し、
各部屋のベランダには、手入れされた庭があった。

この集合住宅の不動産業者によれば、全826室が今年4月までに埋まったという。

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ところが、建物は環境に優しい都会の楽園となる代わりに、荒涼とした世界滅亡後を描く映画のセットのようになってしまった。

 

・・・蚊も植物を好む、ということが問題だった。

それが原因で現在およそ10世帯しか入居していないという。

 

色使いが極端過ぎて、ダイエット画像の前と後のようにも見えるが、天国と地獄の境界線はどこに潜んでいるか分からない。

 

(第2設計室 芦口賢史)

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