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注文をまちがえる料理店

現在計画している社会福祉法人さんの施設の1階に地域に開かれた食堂があり、交流が盛んな食堂の情報を集めていますが、面白い食堂があったのでご紹介です。

 

注文をまちがえる料理店3

その名も、「注文をまちがえる料理店」。

どんな料理店かというと、「注文を取るスタッフがみんな ”認知症” のレストランです。

 

「認知症の人が注文を取りにくるから、ひょっとしたら注文を間違ってしまうかもしれない。だから、あなたが頼んだ料理が来るかどうかはわかりません。でも、そんな間違いを受け入れて、間違えることをむしろたのしんじゃおうよ。」というのがこの料理店のコンセプトです。

 

でも、大事にしていることが2つ。

1つ目は、福祉的に”いいこと”をやっているという意識が出て甘えがでないように、「どの料理がでてきてもおいしいこと。」

 そうすれば、ハンバーグを頼んで餃子が出てきても許せるだろうと。

2つ目は、「間違えることを目的としないこと。」間違えないような仕組みをつくり、それでも間違ったら許してね、ということにしようと。

 

注文をまちがえる料理店4

で、いざ店がオープンすると、おばあちゃんたち絶好調だったようです。

水を2つ出すのは普通、サラダにはスプーン、ホットコーヒーにはストローがついています。

はっきり言ってむちゃくちゃでしたが、お客さんがみんな楽しそう。

注文を取りに来るおばあちゃんと談笑に花が咲いたり、間違った料理が出てきても、お客さん同士で融通しあったり、誰一人として苛立ったり怒ったりする人がいないのです。

あちこちで、たくさんのコミュニケーションが生まれ、なんとなく間違っていたはずのことがふんわり解決していく。

 

実際働いた認知症の人の話では、「昔食堂で働いていたときはさ、間違えたら当然怒られるよね。怒られるくらいだったらまだましで、お客さんは帰っちゃう、下手したら私はクビだよね。」

そして言うのです。

「でもここのお客さんは優しいよね。間違っても怒らないもの。こういうところがあったらずっと働きたいよね。働くのはやっぱりいいよね。」

 

最近のギスギスした世の中、こういう「寛容さ」が広がり、間違いがあってもなくても、認知症があってもなくても、みんながそこにいることを一緒に楽しめる世の中になっていけばいいなー、と思います。

(第一設計室 芦口賢史)

 

 

 

 

 

 

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