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鉄道文化の違い

 各国にはそれぞれ独自の文化があります。旅をする楽しみの一つは、日本とは違うその国の文化を体験することではないでしょうか?

 鉄道のあり方も日本とヨーロッパでは随分と違いがあります。よく言われるのは『プラットホームに改札口が無く、自分で切符を刻印する』、『列車はアナウンスも無く、いきなり発車する』の類です。 

 今年の9月から10月にかけてイタリア・フィレンツェとドイツ・ハンブルクを旅しました。

 フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ駅から、ピサ中央駅まで電車で行きましたが、目的の電車が、どのホームから出発するか電光掲示板を見ないとわかりません。電光掲示板で乗車ホームを確かめて初めて切符を刻印機に挿入して乗車した次第です。

又、フィレンツェのサンタ・マリア・ノヴェッラ駅の一番端の16番ホームは、観光バスの発着に使われている場所から、一般道路のように誰でもが雨風を避けながら通行できる構造になっていました。

 電光掲示板 プラットホーム

 (補記;この写真はインターネット上から取得しました)

 次に、ドイツ・ハンブルクでは、Sバーン(近郊電車)とUバーン(地下鉄)をよく利用しましたが、料金が均一なので切符が非常に買いやすかったです。しかも切符はバスも含めて全て共通切符なのです。複数人で電車に乗る時は、一日券でしかも5人まで一緒に乗れるグループ券(Gruppen Karte)がお得でした。それとこの地では、刻印機がありませんでした。

 各車両は独立していて車両間の移動はできません。何度か電車に乗りましたが、一度だけ途中駅に停まった時、隣の車両から車掌が移動し検札にきた事がありましたが、日本のように声を掛けながらの検札でなく、乗客も慣れた様子で切符を見せていました。

 実は、今年の1月にオープンしたばかりのエルプフィルハーモニー・ハンブルクを見学に行った時、ものすごい強風が吹き荒れていました。その影響で線路に木々が倒れ、電車がストップしダイヤが大幅に乱れる事態に遭遇してしまいました。どうやって帰るのか、ドイツ語の表示なのでサッパリ解らない中、インフォメーションセンターに並び目的の駅への帰り方を聞きました。するとインフォメーションセンターの女性は、パソコンを見ながら一枚の紙をプリントアウトしてくれました。「目的駅の二つ手前の駅までは電車が動いている。そこから185番バスに乗れば、26分で行けますよ」と教えてくれました。

 何とか帰りつくことが出来たのは、電車が止まってから4時間後でした。事故による混乱は、どこでも同じようです。

(石田 邦夫)

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